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2024年06月19日

【ニュースリリース】第23回 グリーン・サステイナブル ケミストリー賞「ベンチャー・中小企業賞」受賞
<超臨界二酸化炭素を用いたコーヒー生豆および茶葉の脱カフェイン技術の確立と実用化>

超臨界技術センター株式会社(本社:三重県桑名市、代表取締役社長 田中 雅裕)は、『超臨界二酸化炭素を用いたコーヒー生豆および茶葉の脱カフェイン技術の確立と実用化』により、公益社団法人新化学技術推進協会(JACI)の第23回グリーン・サステイナブル ケミストリー(以下、GSC賞)の「ベンチャー・中小企業賞」を受賞しました。この賞は、グリーン・サステイナブル ケミストリーの推進に貢献する優れた業績が表彰されるもので、 「ベンチャー・中小企業賞」 は、GSCの推進に貢献する中小規模事業体による業績で、GSCを基盤とする新規な技術・開発品・製品・サービス・システムを満たす社会実装されたものに与えられます。

受賞名 第23回 GSC賞「ベンチャー・中小企業賞」
受賞タイトル 超臨界二酸化炭素を用いたコーヒー生豆および茶葉の脱カフェイン技術の確立と実用化
受賞者 超臨界技術センター株式会社 田中 雅裕、根路銘 葉月、竹﨑 大志、藤井 景子、後藤 元信

受賞研究の背景と概要

当社は、名古屋大学の研究成果である超臨界流体技術を活用し、超臨界二酸化炭素を用いたデカフェ技術を国内で初めて実用化しました。この技術はGREEN DECAF PROCESS®と呼ばれ、すべての工程において有機溶媒を一切使用せず、水と二酸化炭素のみを用いるクリーンなプロセスです。使用する二酸化炭素は、石油化学工場等から排出される二酸化炭素を利活用し、さらに循環再利用することで環境への放出量を低減しています。
本技術をさらに緑茶へと技術展開し、茶葉の色合いや機能性成分の流出を抑えた処理が可能となり、難しいとされてきた抹茶のデカフェ加工にも世界で初めて※1成功しました。※1超臨界二酸化炭素による抹茶のデカフェ加工について

本技術の特長

・薬品を一切使用せず、人と環境に優しい水と二酸化炭素のみでカフェインを除去します
・機能性成分※2の流出を抑えた製造が可能です
・環境に配慮し、使用する二酸化炭素は工場内で循環し再利用しています
※2コーヒーデカフェの場合は主にクロロゲン酸、茶葉デカフェの場合はテアニンやカテキンの流出を抑制

今後

超臨界流体技術を活用したリサイクル技術の開発にも注力し、複合材料のリサイクルなど社会的課題にも取り組んでいきます。これにより、ケミカルリサイクルやサーキュラーエコノミーの推進に貢献し、持続可能な社会の実現に向けた一助となることを目指しています。

写真:授賞式の様子

参考

1)第23回GSC賞 ベンチャー・中小企業賞
  GSCN | JACI公益社団法人新化学技術推進協会

2)超臨界技術によるデカフェ技術:Green Decaf Processの技術情報

3)Green Decaf Processによるデカフェ製品情報

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